「幸せになりたーい」
婚活中の女性が婚活パーティーのあとにバーに立ち寄った。一杯飲んでから、帰宅しようということらしい。
「マジで婚活って疲れるんですよね。お互い腹の探り合いというか……パーティーの大人数の中から一人を選ぶなんて、難しい話ですよ。第一印象は見た目だし、ひとりひとりに経歴聞くわけにもいかないし」
「婚活ってそういうものですけれど、なぜ婚活をしているのですか?」
「結婚したいからに決まっているからじゃないですか」
「結婚したいのはなぜですか?」
「好きな人と幸せになりたいからですよ」
「結局幸せになりたいというならば、こちらのカクテルはいかがですか?」
神酒がメニュー表を指さす。そこには幸せの四葉のクローバーと書いてあり、幸せになるカクテルと書いてある。
「これ、おねがいします」
「幸せになれるように心を込めてお作りします」
イケメンがカクテルを作る姿は神々しい、そんなことを女性は思いながらうっとりする。何をしてもイケメンはかっこいい。
特にそんな風に思うのは、女性が婚活パーティーで出会った男性にイケメンがほとんどいなかったということもあった。
自然な出会いではないので、どうしても外見から入ってしまう。気晴らしにバーに寄ったのはストレス発散の目的もあった。
「どうぞ、幸せになれますように」
そう言って差し出されたカクテルは緑色のきれいな色合いのもので、四葉のクローバーが添えられていた。
「私、幸せになれそうな気がします」
にこやかにほほ笑む女性は満足げに帰宅した。
「店長、彼女も幸せになれますかね?」
二葉が耳打ちする。
「幸せは結婚することだけじゃないですからね。幸せの四葉のクローバーは、日常の小さな幸せに気づくことができるカクテルなんです。だから、彼女は毎日幸せな気持ちに包まれるでしょう」
帰り道に空を見上げるといつもよりも星がきれいで、女性の心は澄んだ気持ちに変わっていた。そして、道端の花の美しさやコンビニの店員の優しさなどに触れて、彼女は人生で一番幸せな気持ちに包まれていた。小さなささやかな幸せを感じることができるようになった女性は無敵だ。
幸せな気持ちでいると幸運を引き寄せるという事例から、四葉のクローバーのカクテルは幸せをつかむには遠いようで近道なのかもしれない。
婚活中の女性が婚活パーティーのあとにバーに立ち寄った。一杯飲んでから、帰宅しようということらしい。
「マジで婚活って疲れるんですよね。お互い腹の探り合いというか……パーティーの大人数の中から一人を選ぶなんて、難しい話ですよ。第一印象は見た目だし、ひとりひとりに経歴聞くわけにもいかないし」
「婚活ってそういうものですけれど、なぜ婚活をしているのですか?」
「結婚したいからに決まっているからじゃないですか」
「結婚したいのはなぜですか?」
「好きな人と幸せになりたいからですよ」
「結局幸せになりたいというならば、こちらのカクテルはいかがですか?」
神酒がメニュー表を指さす。そこには幸せの四葉のクローバーと書いてあり、幸せになるカクテルと書いてある。
「これ、おねがいします」
「幸せになれるように心を込めてお作りします」
イケメンがカクテルを作る姿は神々しい、そんなことを女性は思いながらうっとりする。何をしてもイケメンはかっこいい。
特にそんな風に思うのは、女性が婚活パーティーで出会った男性にイケメンがほとんどいなかったということもあった。
自然な出会いではないので、どうしても外見から入ってしまう。気晴らしにバーに寄ったのはストレス発散の目的もあった。
「どうぞ、幸せになれますように」
そう言って差し出されたカクテルは緑色のきれいな色合いのもので、四葉のクローバーが添えられていた。
「私、幸せになれそうな気がします」
にこやかにほほ笑む女性は満足げに帰宅した。
「店長、彼女も幸せになれますかね?」
二葉が耳打ちする。
「幸せは結婚することだけじゃないですからね。幸せの四葉のクローバーは、日常の小さな幸せに気づくことができるカクテルなんです。だから、彼女は毎日幸せな気持ちに包まれるでしょう」
帰り道に空を見上げるといつもよりも星がきれいで、女性の心は澄んだ気持ちに変わっていた。そして、道端の花の美しさやコンビニの店員の優しさなどに触れて、彼女は人生で一番幸せな気持ちに包まれていた。小さなささやかな幸せを感じることができるようになった女性は無敵だ。
幸せな気持ちでいると幸運を引き寄せるという事例から、四葉のクローバーのカクテルは幸せをつかむには遠いようで近道なのかもしれない。