⚫2話
 どうして自分がエリーザベトに? しかも一年前にいる? この状況は一体どういうことだ? 混乱の渦に苛まれるクラウス。
 しかし突然周りに自分はクラウスなのだと言っても、誰にも信じてもらえまい。クラウスは仕方なく、エリーザベトとして学園生活を送ることに。
 令嬢らしい振る舞いに四苦八苦しながら暮らしているある日、友人兼秘密の片想いの相手であったペトラに笑顔で挨拶をされたことで、クラウス(in悪役令嬢)は天啓を受けた心地になる。
 
 ――そうだ、ここでの俺がエリーザベトならば、ペトラはいじめられない。
 ペトラの安全は俺が守る!
 
クラウスはそう心に決めた。