来未は、花灯の指示で波多野と百貨店で、接触する際に、事前に花灯から、2枚の写真を見せられていた。
一枚は、波多野文香の写真。もう一枚は、金髪で、目元がシャープな大学生位の男の写真だった。左目の下に小さな黒子があったのを覚えている。
「そう、蛍を殺した犯人だよ。波多野と蛍の大学の先輩……志田大樹。行方不明だけどね」
ようやく、花灯が顔を上げる。その瞳は冷たく哀しい。それでも、その瞳は逸される事はなく、自分の姿を小さく映している。
ーーーー花灯は、いまからきっと私を殺すのだろう。そうでなければ、花灯は、ここまで自分には、話さない。
「……話してくれてありがとう……助けてくれてありがとう」
もう十分だ。
由奈の仇を打ち、本来犯罪者となるべき自分を救ってくれたのだから。
もう楽になりたい。
事故で死んだ両親と由奈のところに行きたい。
ーーーー寂しくて寂しくて、もう、限界だ。
「花灯、お願い……殺して」
花灯は、黙ったまま、私の首に指の長い綺麗な掌を重ねる。
「来未……」
一枚は、波多野文香の写真。もう一枚は、金髪で、目元がシャープな大学生位の男の写真だった。左目の下に小さな黒子があったのを覚えている。
「そう、蛍を殺した犯人だよ。波多野と蛍の大学の先輩……志田大樹。行方不明だけどね」
ようやく、花灯が顔を上げる。その瞳は冷たく哀しい。それでも、その瞳は逸される事はなく、自分の姿を小さく映している。
ーーーー花灯は、いまからきっと私を殺すのだろう。そうでなければ、花灯は、ここまで自分には、話さない。
「……話してくれてありがとう……助けてくれてありがとう」
もう十分だ。
由奈の仇を打ち、本来犯罪者となるべき自分を救ってくれたのだから。
もう楽になりたい。
事故で死んだ両親と由奈のところに行きたい。
ーーーー寂しくて寂しくて、もう、限界だ。
「花灯、お願い……殺して」
花灯は、黙ったまま、私の首に指の長い綺麗な掌を重ねる。
「来未……」