なぜなら、「1番美味しい」なんて言ったけれど、わたしは今日初めてクレープという食べ物を口にしたからだ。 だから、1番もなにも、ただ比較する対象がないだけで、いわば暫定1位のようなものなのだ。 嘘ではないのかもしれないけれど、限りなくグレーに近い審査基準。 そんな罪悪感に苛まれながらも、由吉さんの後ろに付いていくと、駅から少し離れた駐車場に白いミニバンが駐車してあった。