HRが始まるギリギリの時間で、わたしの姿を見た智子(ともこ)が席から立ち上がろうとしたが、チャイムがなってしまったので、結局、智子はわたしに微笑みかけるだけで自分の席に留まった。 その瞬間、わたしのお腹の部分が、ズキズキと痛んだ。 昨日、霧島(きりしま)に殴られた箇所だった。 まるで、わたしに警告を与えているようだった。 痛いなぁ……、そんなことしなくてもわかってるんだよ。 わたしがこれからやらなくてはいけないことは、ちゃんとわかっている。