わたしは家族なんて嫌いだ。

 そう思いながら、今日もわたしは、お父さんとお母さんが喧嘩をしている声を聞く。

 全く、うるさくて仕方がない。

 イライラして、わたしまで叫びそうになってしまう。


 うるさい。

 うるさい。うるさい。

 うるさい。うるさい。うるさい。うるさい。うるさい。うるさい。うるさい。うるさい。うるさい。うるさい。うるさい。うるさい。うるさい。うるさい。うるさい。

 毎日まいにち、怒鳴りあって、悲鳴を上げて、ヒドいときには胸ぐらをつかみ合っている。

 お父さんは、いったい何回、お母さんを殴ったのだろう?
 お母さんは、いったい何回、お父さんを殴ったのだろう?

 もう数えるのを止めてしまったけれど、2人の身体に残っている痣の数より多いのは確かだった。