そのビジュアルは、坂木くんでしかなかった。よりアップで確認したくて、私はプロフィール画面を急いでタップし、最新のアラタの顔を確かめる。
「ハ……ハハ……」
 こんなことってあるんだ。ほんの少し現実の坂木くんより幼い気がするものの、坂木くんそのものだ。
「……え?」
 しかも、私は偶然目にしてしまった。家族構成欄が【母・父・弟・妹】と書かれているのを。
『弟と妹がいるんだけど同レベルの喧嘩もしちゃうし』
 今日、図書室で、たしかに坂木くんはそう言っていた。……言って……いたんだ。
「……っ!」
 私は思わず頭を抱えた。顔・名前・生年月日・好きなもの・家族構成……それらがすべて一致する可能性って、どれほどのものだろうか。
 ありえない。いや、ありえるとするなら……もう本人としか思えない。坂木くんは、トキカプのアラタなんだ。いや、トキカプのアラタが、坂木くんなんだ。ん? アラタがスマホから飛び出して、坂木くんになった?
 わけがわからないけれど、とにかく“坂木くん”イコール“アラタ”で間違いないという結論に至り、私はまた頭を抱えなおした。