「そうか? 昼の加賀見先輩の件だって、最初に神谷を助けようとしてたのは紺野のほうだろ? 俺、すげーって感動したもん」
私はぶんぶんと首を横に振る。
「私は全然、全然なの」
「なんだよ、“全然、全然なの”って」
坂木くんがまた噴き出し、私はもう一度首を振った。
「悪い。邪魔するけど」
そのとき、大田くんがぬっと現れて声をかけてきた。背が高いからカウンターを覗きこまれているようで、身構えてしまう。今日はオセロをしていなくてよかった。
「図書委員からひと言、お願いしたい」
「ひと言?」
坂木くんが首をひねる。すると、うしろから神谷さんがレイアウト用紙を見せてきて、各委員会ごとに“活動写真を一枚”と“委員会からひと言”を載せるのだということがわかった。
「ひと言……“本を読もう!”とか?」
「アホっぽい」
「じゃあ“本は世界を救う”とか?」
「おおげさ。それに、短すぎる」
「オオタンだろ、“ひと言”って言ったのは」
私はぶんぶんと首を横に振る。
「私は全然、全然なの」
「なんだよ、“全然、全然なの”って」
坂木くんがまた噴き出し、私はもう一度首を振った。
「悪い。邪魔するけど」
そのとき、大田くんがぬっと現れて声をかけてきた。背が高いからカウンターを覗きこまれているようで、身構えてしまう。今日はオセロをしていなくてよかった。
「図書委員からひと言、お願いしたい」
「ひと言?」
坂木くんが首をひねる。すると、うしろから神谷さんがレイアウト用紙を見せてきて、各委員会ごとに“活動写真を一枚”と“委員会からひと言”を載せるのだということがわかった。
「ひと言……“本を読もう!”とか?」
「アホっぽい」
「じゃあ“本は世界を救う”とか?」
「おおげさ。それに、短すぎる」
「オオタンだろ、“ひと言”って言ったのは」