好きなものの話をしている坂木くんは、年上だというのが信じられないほど無邪気な笑顔だ。アラタと瓜ふたつで、いよいよ“ねぇ、トキカプって知らない?”と聞いてしまいたくなる。
でも……嫌いなヤツいないんじゃない?って、たしかにそうだ。ポテトもマカロンもカメも……うん、みんな、だいたい好きだよね? うん。
無理やり自分に言い聞かせ、冷静さを取り戻す。
「よろしくお願いしますー」
そのとき、男子が本を借りにカウンターに来た。
「はい」
坂木くんが先に立ち上がり、昨日覚えた貸し出し業務を流れるように済ませてくれる。
「あれ? もしかして戸高(とだか)か?」
「え? ……あ! 坂木じゃん」
すると、ふたりは久しぶりの再会を喜ぶような会話を始めた。彼のネームの色を見ると、二年生のようだ。昼の加賀見先輩のときと同じで、もしかしたら中学で一緒だったのかもしれない。
……あれ? でも、ひと学年上ということは……。
「久しぶりに会ってびっくりしたよ。さっきのヤツ、中学が一緒で、もともと同級生だったんだ。すっげー頭がよくてさ」
でも……嫌いなヤツいないんじゃない?って、たしかにそうだ。ポテトもマカロンもカメも……うん、みんな、だいたい好きだよね? うん。
無理やり自分に言い聞かせ、冷静さを取り戻す。
「よろしくお願いしますー」
そのとき、男子が本を借りにカウンターに来た。
「はい」
坂木くんが先に立ち上がり、昨日覚えた貸し出し業務を流れるように済ませてくれる。
「あれ? もしかして戸高(とだか)か?」
「え? ……あ! 坂木じゃん」
すると、ふたりは久しぶりの再会を喜ぶような会話を始めた。彼のネームの色を見ると、二年生のようだ。昼の加賀見先輩のときと同じで、もしかしたら中学で一緒だったのかもしれない。
……あれ? でも、ひと学年上ということは……。
「久しぶりに会ってびっくりしたよ。さっきのヤツ、中学が一緒で、もともと同級生だったんだ。すっげー頭がよくてさ」



