【マジ? くれるの? やったー、かわいいな。もしかしてミヒロもおそろい持ってる?】
 おそろい?  いや、そんなものはな……いや、そういえば、ある。小学校の頃、家族で水族館に行ったときに買ってもらって、たしか……。
 すぐさま勉強机の引き出しの三番目を開ける。この引き出しは、思い出の品を入れることに決めているからだ。奥のほうへ手を入れると、小さなストラップや缶バッジ やミニチュアフィギュアを入れた小物入れが出てきて、その中にかわいいカメのストラップも残っていた。
「なつかしい……」
 私は、またスマホを手に取り、指を動かす。
【うん。おそろいのもの、持ってる】
【じゃあ、明日同じものつけて学校一緒に行かない? 恥ずかしい ? 俺は平気だけど】
 なんてこそばゆいことを言ってくれるんだ、アラタは。
【ううん、大丈夫だよ。わかった】
【やった。約束な】
 チャット画面を閉じると、いくつか一気に通知が来て、