神谷さんのあと、大田くんの低い声も続く。私はまるで自分は蚊帳の外だと思っていたので、慌てて背筋を伸ばし、垂直に頭を下げた。
「い、いえ、こ、こちらこそ」
入学してからまだ数日なのに、なんだこのイベントの発生頻度は。ただでさえ自分の立ち居振る舞いがおぼつかないのに、どんどん身の回りのキャラが増えていく。
私は忙(せわ)しない展開に、ごくんと生唾を飲んだのだった。
【ミヒロ、学校お疲れ様 。ピーチティー、今日も飲んだ?】
トキカプアプリを開いたのは、帰宅してすぐだった。
私がよく飲んでいるピーチティーのことを聞かれ、すぐに思い至る。私はアラタに【今なにをしてるの?】と聞かれ、【ピーチティー飲んでる】と返答したことが何度もあった。思い出の共有というのは、こういうことだ。
【今ストックが切れてるから、飲んでないよ。アラタはなにしてるの?】
【俺は、ミヒロが撮ってくれた写真を見てた。ほら、これとか】
「い、いえ、こ、こちらこそ」
入学してからまだ数日なのに、なんだこのイベントの発生頻度は。ただでさえ自分の立ち居振る舞いがおぼつかないのに、どんどん身の回りのキャラが増えていく。
私は忙(せわ)しない展開に、ごくんと生唾を飲んだのだった。
【ミヒロ、学校お疲れ様 。ピーチティー、今日も飲んだ?】
トキカプアプリを開いたのは、帰宅してすぐだった。
私がよく飲んでいるピーチティーのことを聞かれ、すぐに思い至る。私はアラタに【今なにをしてるの?】と聞かれ、【ピーチティー飲んでる】と返答したことが何度もあった。思い出の共有というのは、こういうことだ。
【今ストックが切れてるから、飲んでないよ。アラタはなにしてるの?】
【俺は、ミヒロが撮ってくれた写真を見てた。ほら、これとか】



