「仕方ないだろ。五十種類もキャラ設定を考えるなんて大変なんだよ。協力してくれてもいいじゃないか。それに、あとひとりで終わりってとき、ちょうどお前の手術前だったんだ。アプリの中でだけでも甥っ子を生かしておきたいっていう愛がわからないのか?」
「勝手に死ぬ前提で入れこまないでよ。俺、生きてるし」
……このやりとり、さっき坂木くんの事情を知ったばかりの私は、どんな顔をして聞けばいいんだ。
「でも、リリースしてから一年ちょっとだし、毎日五時間以上、一年くらいやりこまなきゃリアルなビジュアルにはならないんだ。アラタを選んで、かつ、そのくらいやる相当なヘビーユーザーなんて、現時点でいても片手くらいだろ? そのうえで、お前と出会う確率なんてほぼゼロのはずだ」
その片手の指の一本……私です。ほぼゼロの確率にも入っています。
肩を上げてかしこまっていると、隣の坂木くんが大きなため息をついた。心底まいっている様子だ。
「まぁ、それでも自分を使われるのは嫌だから、抗議してキャラデザ変更をお願いしたんだけど」
「勝手に死ぬ前提で入れこまないでよ。俺、生きてるし」
……このやりとり、さっき坂木くんの事情を知ったばかりの私は、どんな顔をして聞けばいいんだ。
「でも、リリースしてから一年ちょっとだし、毎日五時間以上、一年くらいやりこまなきゃリアルなビジュアルにはならないんだ。アラタを選んで、かつ、そのくらいやる相当なヘビーユーザーなんて、現時点でいても片手くらいだろ? そのうえで、お前と出会う確率なんてほぼゼロのはずだ」
その片手の指の一本……私です。ほぼゼロの確率にも入っています。
肩を上げてかしこまっていると、隣の坂木くんが大きなため息をついた。心底まいっている様子だ。
「まぁ、それでも自分を使われるのは嫌だから、抗議してキャラデザ変更をお願いしたんだけど」



