笑っていたい、君がいるこの世界で

 なんだなんだ? どういう会話をしているんだ? アプデ? キャラデザ変更? つい最近聞いたことのある話だ。それに、営業妨害だとか、無断掲載だとか、どことなく運営側っぽいワードの数々……。
 私はおじさんと坂木くんの会話のラリーを目で追いながら、口をパクパクと開けたり閉めたりする。そして、その話の流れから、ひとつの可能性に気付き始めた。
「も、もしかして、坂木くんの叔父さんて……」
 坂木くんは、ふてくされたような顔をしながらうなだれる。そして、横の私を上目遣いで見た。
「ゲームのシナリオライター兼キャラクターデザイナー。スマホゲームアプリの開発会社からの依頼で、トキカプを手掛けたんだって」
「ええっ!」
 本当にそうなの!? ということは、私の引きこもりの一年を支えてくれた救世主じゃないか! トキカプを創り出した神様のような存在! 拝みたいくらいだ。
「でも、そのキャラのひとりに、俺を勝手に使ったんだ。顔だけじゃなく、プロフィール的なものまで全部。鈴奈に聞いて、あとから知ったんだけど」