笑っていたい、君がいるこの世界で

「お姉ちゃん、最初からアラタ狙いでクレーンゲームしてたよね!」
「え? あ、いや……あの」
 鈴奈ちゃんの言葉に、二の句が継げなくなる。坂木くんがくるっとこちらを向いて、目を丸くしている。
「紺野……もしかして……トキカプ……知ってる?」
 顔面蒼白になった坂木くんが、絶望的な声を出す。どういうことだ? これは。私は小さなパニックに陥りながらも、指で一センチを作った。
「ちょっ……ちょっとだけ」
 すると即座に、坂木くんは訴えてきた。
「紺野、それ絶対やらないで。もしインストールしてたら、今日消して」
「ど、どうして?」
 その勢いに気圧されていると、運転しているおじさんがケタケタ笑った。
「ひどいな、新。営業妨害だぞ、それ」
「もとはと言えば、叔父さんが悪いんだろ? 俺のプライバシー完全無視で無断掲載して」
「だから、次のアプデでキャラデザ変更するって言っただろ?」
「それだけじゃダメなんだってば」