笑っていたい、君がいるこの世界で

「そもそもさ、紺野は全然相談してくれないよな。俺のほうが先に仲よくなったはずなのに、いつの間にかカミヤンとエトジュンとだけLIME交換とかしてるしさ」
「それは……」
 神谷さんはともかく、江藤くんに関しては、やむをえなかったんだ。ていうか、坂木くんは、そんなことを気にしていたの?
「そうそう、エトジュン事件にしてもさ、俺にひと言言ってくれれば、あんなふうに揉めなかったはずなのに」
「だって、そんな間柄じゃなかったというか……」
「オセロしたら、もう友達だろ? もっと頼ってよ」
 今日のウノと同じように、当たり前のように言ってのける坂木くん。その裏表がなくて爽やかすぎる顔に、胸がぎゅっとつかまれる。
 なんで坂木くんはこんなに優しいのだろうか。私はなぜか彼を直視できなくなって、指を動かした。角を取って、黒を白へといくつも返していく。
「そういえばさ、エトジュンがLIMEがどうのこうのって何度も言ってるけど、あれ、結局なんだったの?」
「え?」
 急に話題が変わって、私はパッと顔を上げた。すると覗きこんでいた坂木くんの顔が間近にあり、慌ててのけぞる。