「神谷さんのそれ、欠点じゃなくて、ただの特徴だよ。私のほうこそ、ネガティブで、弱気で、自信がなくて、それこそ欠点だらけだよ」
「紺野さんのそれも、欠点じゃなくて特徴よ?」
顔を見合わせると、先にふっと神谷さんが微笑む。それを見て、私もつられて笑ってしまう。
「ありがとう。私、紺野さんのそういうところ、好きだわ」
神谷さんのストレートな言葉に、私は唇を食みながら「……どうも」と答えた。膝がもじもじして落ち着かない。女なのに、キュンとしてしまったじゃないか。
神谷さんのこういう部分を知ったら、みんなもっと彼女に熱を上げるんだろうな。私は、神谷さんの素敵なところを見られるのが嬉しくて、ちょっとした優越感を覚えた。
放課後、ホームルームが終わってバッグを肩にかけると、坂木くんがこちらへ歩いてきた。
「紺野、今から用事ある?」
「ないけど……どうしたの?」
「ウノしてたときに話しかけられたじゃん? あいつ、三組の図書委員でさ、今日だけ放課後ふたりとも予定があるみたいで、代わりに当番お願いできないかって頼まれたんだ」
坂木くんは、図書室の方向へと親指を立てる。
「紺野さんのそれも、欠点じゃなくて特徴よ?」
顔を見合わせると、先にふっと神谷さんが微笑む。それを見て、私もつられて笑ってしまう。
「ありがとう。私、紺野さんのそういうところ、好きだわ」
神谷さんのストレートな言葉に、私は唇を食みながら「……どうも」と答えた。膝がもじもじして落ち着かない。女なのに、キュンとしてしまったじゃないか。
神谷さんのこういう部分を知ったら、みんなもっと彼女に熱を上げるんだろうな。私は、神谷さんの素敵なところを見られるのが嬉しくて、ちょっとした優越感を覚えた。
放課後、ホームルームが終わってバッグを肩にかけると、坂木くんがこちらへ歩いてきた。
「紺野、今から用事ある?」
「ないけど……どうしたの?」
「ウノしてたときに話しかけられたじゃん? あいつ、三組の図書委員でさ、今日だけ放課後ふたりとも予定があるみたいで、代わりに当番お願いできないかって頼まれたんだ」
坂木くんは、図書室の方向へと親指を立てる。



