「それでね、自分が関わらないほうがみんなうまくいくっていう悟りを開いたの。だから、クラスメイトとの会話も最小限にして、声をかけてくる男子も無視して。……あー、でも、グループ学習のときの孤立感はキツかったな。誰も私を入れたがらないし、入っても腫れものを扱うみたいだったし」
思い出すように空を仰ぐ神谷さん。普通に言ってるけれど、きっとたくさん傷付いてきたんだろう。そのキツさは、十分すぎるくらいわかる。
「だから、さっきみたいにグループで楽しく話したりウノしたりする未来があるなんて、これっぽっちも思えなかった」
空を見ていた神谷さんが、パッと私へと顔を戻した。その顔が本当に晴れやかできれいに目に映る。
「この学校に来て、よかった。紺野さんと友達になれて、よかった」
それを聞いて、胸の奥から熱いものがわきあがってきた。中庭の景色が鮮明になり、吹く風さえも、今までと全然違うようだ。
「こ……こっちこそだよ」
「ううん。だって、私は頑固だし、かわいげも愛想もないし、それを変えるつもりもないし。欠点だらけで……」
全部持っているような神谷さんでも、そんなことを思うんだな。
思い出すように空を仰ぐ神谷さん。普通に言ってるけれど、きっとたくさん傷付いてきたんだろう。そのキツさは、十分すぎるくらいわかる。
「だから、さっきみたいにグループで楽しく話したりウノしたりする未来があるなんて、これっぽっちも思えなかった」
空を見ていた神谷さんが、パッと私へと顔を戻した。その顔が本当に晴れやかできれいに目に映る。
「この学校に来て、よかった。紺野さんと友達になれて、よかった」
それを聞いて、胸の奥から熱いものがわきあがってきた。中庭の景色が鮮明になり、吹く風さえも、今までと全然違うようだ。
「こ……こっちこそだよ」
「ううん。だって、私は頑固だし、かわいげも愛想もないし、それを変えるつもりもないし。欠点だらけで……」
全部持っているような神谷さんでも、そんなことを思うんだな。



