目の前に座っていた坂木くんが優しく笑って、私を見た。気付けば、周りのみんなが私たちを興味津々の目で見ている。そうだろう、まったくキャラクターの違う五人が、休み時間に円になってウノをしているのだから。
けれど、やっぱりその視線は全然気にならなかった。それどころか、少し気持ちよく感じる。
「新ー、ちょっとお願いがあるんだけどさ……って、なに? ウノしてんの? みんなお前の友達?」
そのとき、違うクラスから教室に入ってきた男子が、坂木くんに声をかけてきた。振り返った坂木くんは、ためらいもせずに答える。
「うん、友達」
「え?」
すると、私と神谷さんだけ、そんな声が重なった。こちらに向きなおった坂木くんは、得意そうな顔で微笑む。
「ウノを一緒にしたらもう友達だろ、みんな」
神谷さんと目を合わせた私は、短くなった髪を手櫛で整え、ゆるみそうな頬を耐えた。神谷さんも、少し紅潮した顔で口もとに力を入れていた。
昼休み、私は中庭で神谷さんとお弁当を食べていた。あれから、毎日一緒だ。
「紺野さん、次の休みの日、また映画に行かない?」
「行く」
神谷さんに誘われて、私はふたつ返事で答える。
けれど、やっぱりその視線は全然気にならなかった。それどころか、少し気持ちよく感じる。
「新ー、ちょっとお願いがあるんだけどさ……って、なに? ウノしてんの? みんなお前の友達?」
そのとき、違うクラスから教室に入ってきた男子が、坂木くんに声をかけてきた。振り返った坂木くんは、ためらいもせずに答える。
「うん、友達」
「え?」
すると、私と神谷さんだけ、そんな声が重なった。こちらに向きなおった坂木くんは、得意そうな顔で微笑む。
「ウノを一緒にしたらもう友達だろ、みんな」
神谷さんと目を合わせた私は、短くなった髪を手櫛で整え、ゆるみそうな頬を耐えた。神谷さんも、少し紅潮した顔で口もとに力を入れていた。
昼休み、私は中庭で神谷さんとお弁当を食べていた。あれから、毎日一緒だ。
「紺野さん、次の休みの日、また映画に行かない?」
「行く」
神谷さんに誘われて、私はふたつ返事で答える。