江藤くんにしたり顔でそう言って、バッグからウノを取ってきた坂木くん。嬉しそうにケースから取り出し、私たちを座らせる。
大田くんは休み時間に入ると目をパッチリと開け、腕まくりをし始めた。神谷さんも席へは帰らず、肘を抱いて前のめりだ。江藤くんは、「仕方ねーなー」なんて言って、私と神谷さんの間に座りなおした。
私は、まさかこのメンバーでカードゲームをすることになるなんて、と思い、江藤くんと大田くんにはさまれて背筋を伸ばす。
時計回りにカードを一枚一枚真ん中に重ねていると、江藤くんが口を開いた。
「しかしさー、大田と紺野って、いつの間に仲よくなったの? グループ分けのときもすぐ指名してたし」
「や、あの、仲よくというほどでは」
やはりなにか誤解されているようで素早く否定すると、大田くんが山から一枚カードを取りながら答える。
「広報委員の仕事に協力してくれた。紺野は有能だし、頼りがいがある」
すると、それを聞いた神谷さんが片眉を上げた。
「ていうか大田くん、新聞作りのときもさっきも、ほぼ寝てたでしょ? 自分が楽をしたくて、紺野さんを利用しようとしてない?」
大田くんは休み時間に入ると目をパッチリと開け、腕まくりをし始めた。神谷さんも席へは帰らず、肘を抱いて前のめりだ。江藤くんは、「仕方ねーなー」なんて言って、私と神谷さんの間に座りなおした。
私は、まさかこのメンバーでカードゲームをすることになるなんて、と思い、江藤くんと大田くんにはさまれて背筋を伸ばす。
時計回りにカードを一枚一枚真ん中に重ねていると、江藤くんが口を開いた。
「しかしさー、大田と紺野って、いつの間に仲よくなったの? グループ分けのときもすぐ指名してたし」
「や、あの、仲よくというほどでは」
やはりなにか誤解されているようで素早く否定すると、大田くんが山から一枚カードを取りながら答える。
「広報委員の仕事に協力してくれた。紺野は有能だし、頼りがいがある」
すると、それを聞いた神谷さんが片眉を上げた。
「ていうか大田くん、新聞作りのときもさっきも、ほぼ寝てたでしょ? 自分が楽をしたくて、紺野さんを利用しようとしてない?」