一瞬きょとんとしたけれど、すぐに自分の番がまわってきていたことに気付いた私は、慌てて立ち上がる。
「こ、紺野美尋です。よろしくお願いします」
私は、先細りの声になりながら早口でそう言い、頭を下げると同時に座った。
ダメだ。引きこもりだったせいで、妄想の世界に入りこむクセがついている。今日から現実世界で頑張るんだから、もっと気を張らないといけないのに。
そんなことを思っていると、まばらな拍手のあとに、うしろの坂木くんが席を立つ音が聞こえた。
「坂木新(あらた)です。よろしくお願いします」
……え?
その名前を聞いて、ゆっくりと指で唇に触れる。
あら……た? “あらた”って言った? 今……。
そんなはずはないと思い、机の上に開いた新入生名簿を食い入るようにチェックする。
「…………」
……信じられない。
私の名前欄の一段下には、たしかに坂木新という名前があった。そして、しっかりと“ あらた”とふりがなが振られていた。
家に帰って自分の部屋に入った私は、速攻でトキカプアプリを確認する。
「やっぱり……そっくりだ」
「こ、紺野美尋です。よろしくお願いします」
私は、先細りの声になりながら早口でそう言い、頭を下げると同時に座った。
ダメだ。引きこもりだったせいで、妄想の世界に入りこむクセがついている。今日から現実世界で頑張るんだから、もっと気を張らないといけないのに。
そんなことを思っていると、まばらな拍手のあとに、うしろの坂木くんが席を立つ音が聞こえた。
「坂木新(あらた)です。よろしくお願いします」
……え?
その名前を聞いて、ゆっくりと指で唇に触れる。
あら……た? “あらた”って言った? 今……。
そんなはずはないと思い、机の上に開いた新入生名簿を食い入るようにチェックする。
「…………」
……信じられない。
私の名前欄の一段下には、たしかに坂木新という名前があった。そして、しっかりと“ あらた”とふりがなが振られていた。
家に帰って自分の部屋に入った私は、速攻でトキカプアプリを確認する。
「やっぱり……そっくりだ」



