「てことで、世話になった。図書室通いも今日で終わりだ」
「ありがとう」
大田くんと神谷さんは、改めて頭を下げ、図書室を出ていこうとした。けれど、坂木くんが、「あ、ちょっと待って」とふたりを呼び止める。
「ほら、不審者情報があったからさ、一緒に帰らない? もうすぐここも閉める時間だし」
「あぁ、たしかに」
坂木くんの言葉に大田くんがうなずく。けれど、月曜日に図書室を閉めたあと、坂木くんと大田くんは自転車通学だと言って駐輪場のほうへ向かっていったのを見た。だから、一緒に帰るとなると、自転車を押して歩かせてしまうことになる。
それに、この三人と一緒に帰るなんて、絶対に目立ってしまう。
「ふたりとも自転車だし、私と紺野さんふたりで帰るわ」
けれど、そう提案したのは、神谷さんだった。
「紺野さんの家って、駅方向よね?」
「うん……A書店の近く」
「なら、方向的には同じだから、私が道を一本ずらせばそれほど遠回りにならないと思う」
私はゆっくりうなずいた。坂木くんと大田くんも、それでいいならそれで、ということに落ち着く。
「ありがとう」
大田くんと神谷さんは、改めて頭を下げ、図書室を出ていこうとした。けれど、坂木くんが、「あ、ちょっと待って」とふたりを呼び止める。
「ほら、不審者情報があったからさ、一緒に帰らない? もうすぐここも閉める時間だし」
「あぁ、たしかに」
坂木くんの言葉に大田くんがうなずく。けれど、月曜日に図書室を閉めたあと、坂木くんと大田くんは自転車通学だと言って駐輪場のほうへ向かっていったのを見た。だから、一緒に帰るとなると、自転車を押して歩かせてしまうことになる。
それに、この三人と一緒に帰るなんて、絶対に目立ってしまう。
「ふたりとも自転車だし、私と紺野さんふたりで帰るわ」
けれど、そう提案したのは、神谷さんだった。
「紺野さんの家って、駅方向よね?」
「うん……A書店の近く」
「なら、方向的には同じだから、私が道を一本ずらせばそれほど遠回りにならないと思う」
私はゆっくりうなずいた。坂木くんと大田くんも、それでいいならそれで、ということに落ち着く。



