受け取った私はひととおり読んで、カウンターの鉛筆立てから鉛筆を一本取る。
「内容はおかしくないけど……ここ、二重敬語になってるから、こうしたほうがいいかもしれない。あと、締め切りは書いてあるけど、誰宛てに戻せばいいかわからないだろうから、神谷さんか大田くんの名前を入れたほうが親切だと思う。あ、学年とクラスも」
鉛筆を入れながら助言した私は、無言の神谷さんを見上げ、しまったと思った。頼まれたとはいえ、細かく言いすぎたかな。
「……すごい」
けれど、神谷さんは表情ひとつ変えずにそうつぶやく。
「紺野さん……賢い」
「うん、やっぱり賢い」
そして、隣で聞いていた大田くんも、腕組みをしながら私の手もとを覗きこんでうなずく。
「あ、ちなみにこれも見てほしい。レイアウトはできたんだが、このスペースだけ空白になってしまって……」
大田くんは、今度はレイアウト用紙をカウンターに広げて尋ねてくる。中途半端に余った部分をそのままにするか、なにか入れるかで迷っているらしい。
私は顎に手を置いて、数秒考えた。過去に作成した新聞のこととか、引きこもり中に描いたトキカプ男子のイラストを思い出す。
「内容はおかしくないけど……ここ、二重敬語になってるから、こうしたほうがいいかもしれない。あと、締め切りは書いてあるけど、誰宛てに戻せばいいかわからないだろうから、神谷さんか大田くんの名前を入れたほうが親切だと思う。あ、学年とクラスも」
鉛筆を入れながら助言した私は、無言の神谷さんを見上げ、しまったと思った。頼まれたとはいえ、細かく言いすぎたかな。
「……すごい」
けれど、神谷さんは表情ひとつ変えずにそうつぶやく。
「紺野さん……賢い」
「うん、やっぱり賢い」
そして、隣で聞いていた大田くんも、腕組みをしながら私の手もとを覗きこんでうなずく。
「あ、ちなみにこれも見てほしい。レイアウトはできたんだが、このスペースだけ空白になってしまって……」
大田くんは、今度はレイアウト用紙をカウンターに広げて尋ねてくる。中途半端に余った部分をそのままにするか、なにか入れるかで迷っているらしい。
私は顎に手を置いて、数秒考えた。過去に作成した新聞のこととか、引きこもり中に描いたトキカプ男子のイラストを思い出す。



