とても、美しい人。

半面、どこか陰のある男の様子に、女は一抹の不安を覚えてしまう。


「約束だ。お前だけは、なにがあっても護り抜くと誓う」


桜吹雪が舞う幻想的な景色の中で、ふたりは互いを求めて手を伸ばす。

はらり、はらりと散る花びらだけが、運命の行く末を見守っていた――。