その声が心地よくて、美桜の瞳は再び閉じられていく。謝らなくていいわけがない。でも、敦斗が謝らなくていいというのなら美桜は精一杯敦斗の未練を晴らそう。それぐらいしかもう美桜にできる償いはない。
 ああ、もしかしたら敦斗はだから美桜にだけ見えるのかもしれない。美桜に対して恨みがあるから。そんなことを思いながら、美桜は再び眠りについた。