「……私も、会いたいかも」


気がつけば無意識にそんな言葉を呟いていて、それを打ちこむと、それを何度も何度も読み返した。
大丈夫、おかしいところはない。


『……私も。あお先輩に会ってみたいです』


すーはーと息を整えて、いざ出陣! と意気込んだ私は投稿ボタンを押す。


すると、一分もしないうちにピコンッと返信がきた。


『じゃあ、会おう』


たったそれだけの文字に、なぜか心臓はどきどきが加速した。
まるで恋をするときってこういう気持ちになるのかな、なんて思ってみたり。

この文字を打つとき、あお先輩はどんな気持ちでいてくれたのかな。
どんな表情で打ってくれたのかな。

想像するだけでフッと口元が緩んだ。

続けてもう一度、ピコンッと鳴る。
私はスマホ画面に釘付けになる。


『どこで会う? 学校?』

『できれば学校以外がいいです』

『じゃあ駅の近くに落ち着いたカフェがあるんだけど、そこは?』


お互い、一分間隔で連絡が続く。
ネットを通して同じ時間を共有しているこの感じは、少し不思議だった。


『駅の近くなら大丈夫です』

私がそう送ると、

『じゃあそこで。ルナカフェ、ってとこなんだけど場所分かる?』

すぐさまメッセージが送られる。


聞いたことないかも……
分からない、と答えたらあお先輩なら地図すら送ってくれそうな予感がした。
けれど私は先回りしてネットで検索した。