《十月十六日》
十四歳の誕生日を前にして、初めての彼氏ができた。
彼氏は隣のクラスの青木くん。一年のときに同じクラスだったけど、挨拶ぐらいしかしたことない。
でも、ずっとあたしのことが気になってたんだって。
ほかに好きな人もいないし、告白されたのが嬉しくて、すぐにオッケーした。
友達何人かにメールしたら、みんなすごくびっくりして羨ましがってた。
優也にも言いたかったけど、帰ってきたら部屋で寝ててまだ話せてない。優也はまだ彼女いないと思うから、あたしに先を越されたって知ったら絶対悔しがるだろうなー。優也がどんな反応するか楽しみ。