カズラが述べたように、今回の事件は犯人を突き止めなければ解決はしない。
『路地裏の亡霊』や『学校の怪談』の事件のようにトリックを解明することが目的ではなく、最終的に求められるのは〝誰が炎上を故意に起こしたのか〟と言う点だ。
「一連の炎上にはこの悪実って言うアカウントが関わってるかもしれない、ってのは分かった。でもこいつが何者だなんて、どうやって突き止めるんだよ? まったく被害者たちとも関係のない、ただ他人の不幸を広めるのが大好きなヤツだけかもしれないんだぞ」
「……いや、そうとも限らないかも」
現状では犯人の素性を特定できる手段が思い浮かばず、俺はお手上げだと溜め息を吐く。
しかしカズラはその言葉を否定するように、難しい表情でマウスを操作しながら答えた。
「Shabetterでは投稿に対して、コメントを付けることができる機能があるんだ」
「コメント、ってことは一言なにか言えるってことか?」
「うん。イメージ的にはそんな感じかな。ちなみにこの機能を〝リプライ〟って言うんだけどね。リプライに対して、更にリプライを返すこともできるんだ」
「ふーん……何だか会話みたいだな」
「まあ、主な使われ方は、アカウント同士のコミュニケーションなんだけどね」
投稿に対してコメントを残し、そのコメントに対して返信を行える。
この機能は確かに、コミュニケーションを取る上では便利な機能かもしれない。
「そのリプライって機能が、どうして関係あるんだ?」
「悪実のフォロワーの一人で『執行人よしあき』ってアカウントがいるんだけど、この人が悪実がRTした篝火さんの投稿を更にRTしたあとに『んんwwwこれは香ばしいネタですぞwww>RT』って投稿してるよね?」
「この『>RT』ってのはなんだ?」
「これはRTに対しての投稿だよ、って意味だね。RTのあとにこうして投稿をすれば、RTに対してのコメントにもなるでしょ?」
ちなみに篝火の投稿は『酒パなう♪』と言うコメントと共に、缶チューハイを飲んでいる画像が添付されていた。
執行人よしあきと言うアカウントは、その投稿に対して面白おかしくコメントしたと言うわけだ。
「このRT後の投稿に対して、悪実からのリプライが届いてるんだよ」
「それは悪実と執行人よしあきが会話してたってことか? 第三者が見られるもんなのか」
『路地裏の亡霊』や『学校の怪談』の事件のようにトリックを解明することが目的ではなく、最終的に求められるのは〝誰が炎上を故意に起こしたのか〟と言う点だ。
「一連の炎上にはこの悪実って言うアカウントが関わってるかもしれない、ってのは分かった。でもこいつが何者だなんて、どうやって突き止めるんだよ? まったく被害者たちとも関係のない、ただ他人の不幸を広めるのが大好きなヤツだけかもしれないんだぞ」
「……いや、そうとも限らないかも」
現状では犯人の素性を特定できる手段が思い浮かばず、俺はお手上げだと溜め息を吐く。
しかしカズラはその言葉を否定するように、難しい表情でマウスを操作しながら答えた。
「Shabetterでは投稿に対して、コメントを付けることができる機能があるんだ」
「コメント、ってことは一言なにか言えるってことか?」
「うん。イメージ的にはそんな感じかな。ちなみにこの機能を〝リプライ〟って言うんだけどね。リプライに対して、更にリプライを返すこともできるんだ」
「ふーん……何だか会話みたいだな」
「まあ、主な使われ方は、アカウント同士のコミュニケーションなんだけどね」
投稿に対してコメントを残し、そのコメントに対して返信を行える。
この機能は確かに、コミュニケーションを取る上では便利な機能かもしれない。
「そのリプライって機能が、どうして関係あるんだ?」
「悪実のフォロワーの一人で『執行人よしあき』ってアカウントがいるんだけど、この人が悪実がRTした篝火さんの投稿を更にRTしたあとに『んんwwwこれは香ばしいネタですぞwww>RT』って投稿してるよね?」
「この『>RT』ってのはなんだ?」
「これはRTに対しての投稿だよ、って意味だね。RTのあとにこうして投稿をすれば、RTに対してのコメントにもなるでしょ?」
ちなみに篝火の投稿は『酒パなう♪』と言うコメントと共に、缶チューハイを飲んでいる画像が添付されていた。
執行人よしあきと言うアカウントは、その投稿に対して面白おかしくコメントしたと言うわけだ。
「このRT後の投稿に対して、悪実からのリプライが届いてるんだよ」
「それは悪実と執行人よしあきが会話してたってことか? 第三者が見られるもんなのか」