真由子と別れて最寄り駅から自宅へ向かう途中で、嫌な空気に包まれてしまった。
「また?」
この気配は、もののけが近づいてきたときの合図だ。
あと三分もあれば家に着くのに……。
「うわっ」
身構えていると、ふわっと目の前にまたあのカエルが姿を現した。
気もち悪っ……。
長年の経験から、怖がると喜んで絡んでくることを知っている。
だから無視して通り過ぎるか、一喝するのが一番だ。
「まったく……」
よりによって、気分が沈んでいる今日現れなくても。
私はとりあえず無視を決め込み、無表情でカエルの横を通りすぎた。
けれど横に並んだ瞬間、ペロッと長い舌を出されて全身に悪寒が走る。
まずい。ビクッと反応してしまった。
「また?」
この気配は、もののけが近づいてきたときの合図だ。
あと三分もあれば家に着くのに……。
「うわっ」
身構えていると、ふわっと目の前にまたあのカエルが姿を現した。
気もち悪っ……。
長年の経験から、怖がると喜んで絡んでくることを知っている。
だから無視して通り過ぎるか、一喝するのが一番だ。
「まったく……」
よりによって、気分が沈んでいる今日現れなくても。
私はとりあえず無視を決め込み、無表情でカエルの横を通りすぎた。
けれど横に並んだ瞬間、ペロッと長い舌を出されて全身に悪寒が走る。
まずい。ビクッと反応してしまった。