「高天原は退屈なんだよ。地上の監視くらいしかすることがなくて、ぐうたらしてると他の神たちのお小言がうるさくてたまらない。あんな生活を送るより、お前のそばでハラハラしていたいんだよ」
彼の告白に目を瞠る。
「ここに落とされたばかりの頃は、なんでお前のことなんて守らないといけないんだとやさぐれていたけど、毎日、あんなに親身になって寄り添ってもらったら、心も動く」
「えっ……」
「自分は俺の行動にため息ばかりついているくせして、俺が誰かに批判されると、ムキになって言い返すし」
「それは……」
たしかに、第三者が十文字くんの悪口を言うと無性に腹が立った。
彼は不器用だけど必死に努力を重ねていることは知っていたし、誰にも負けない優しさを持っている。
それを知ろうともせず全否定される筋合いはないと、自分のことのように悔しかったのだ。



