って、ちっとも慰めになってない。
現に、あの蜘蛛に食われそうになったのだから。


「その上級が出現したら、どうしたらいいの?」
「俺が助けてやる」


彼の力強い言葉に、少しだけ緊張が解ける。
自分ひとりではまったく対処できないのだから、誰なのかわからなくても彼のことを信じるしかない。


「そろそろ行かねば」


行っちゃうの? 
今、助けてやると言ったばかりでしょ? 


「大丈夫だ。困ったら呼べ。来れたら来る」
「え……」


来れたら来るって! 
そこは「絶対に来る」でしょ? 
そうじゃないと困るでしょ?

その瞬間、彼の姿が忽然と消え、周りの景色も元に戻った。