「ももソーダの売れ行き、順調ですね」
売り上げを追っていると、徐々に増えている。
「そうね。甘すぎないからか、男の子にも人気なの。女の子はパッケージがかわいいって言ってたわよ」
「ありがとうございます」
桃をイメージし、ピンクを前面に押し出したパッケージは、持ち歩くだけで目につくことを目標に開発された。
つまり、消費者自身に広告塔になってもらおうとパッケージにかなり力を入れた商品なのだ。
もちろん、味も保証する。
「また新しい商品が出るんです」
私がカバンからパンフレットを出そうとすると、うしろにいた十文字くんがタイミングよく差し出した。
私はそれを受け取り、話を続ける。
「こちらです。冬に向けて開発した商品になります」
レモネード風味の新商品は、温めても飲める一品になっている。
「ここに缶ウオーマーを置かれますよね。この商品は保温可能のペットボトルで作りますので、その中に入れていただけるとうれしいのですが」