「よく似合っていますよ。モニカ」
マキウスが手を離すと、モニカはブレスレットをよく見ようと左腕を顔に近づける。
「これは羽根ですか?」
「ええ。天使の羽根をイメージしました」
魔法石のブレスレットは、鈍く光る銀製のやや太目の円環を土台として、鳥の羽根の様なイラストが彫られていた。
それぞれの羽根の内側には、魔法石を抑制する呪文が刻まれており、羽根と羽根のイラストの間にはそれぞれくすんだ青色の魔法石がはめられていた。
一見、散らばっている様に見える魔法石がそれぞれの羽根を繋げる役割を果たしており、羽根を一つの円環状にしていたのだった。
モニカがじっくりブレスレットを眺めていると、マキウスはブレスレットごと左腕を掴んだ。
触れた途端に魔法石が光を取り戻していったので、魔力を補充してくれているのがわかった。
「この国では、天使は『尊い者』や『愛おしい者』を意味します。
私にとって、貴女は天使そのもの」
マキウスの魔力を吸収した魔法石は、一瞬だけ青色の光を放った。
光が収まると、魔法石は海の様な青色を取り戻したのだった。
「そんな貴女だからこそ、このデザインはよく似合うと思いました」
「マキウス様……!」
モニカは頬を赤く染めると、目を輝かせてマキウスを見つめた。
マキウスもそれに答えてくれるように、優しく見つめ返してきたのだった。
そのまま、二人が見つめ合っていると、「んんんっ!」と、わざとらしい咳払いが聞こえてきた。
振り返ると、カウンターの内側には革袋を仕舞った店主がいたのだった。
「仲が良いのは構わねぇんだけどよ。悪りぃが、続きは外でやってくれねぇか?」
店主は顔を赤くして、二人から目を逸らしていた。
「す、すみません……!」
「申し訳ありません……!」
モニカたちも顔を赤面させて店主から目を逸らすと、店主は「そういや」と、話題を変えたのだった。
「そっちの嬢ちゃんが身につけるってことは、嬢ちゃんは、今回ガランツスから来た『花嫁』かい?」
「そ、そうです! あの、店主さんも……?」
「俺はちげぇが、ひいばあちゃんがユマン族人でよ。俺はひいばあちゃんの血が強いんだ」
マキウスが手を離すと、モニカはブレスレットをよく見ようと左腕を顔に近づける。
「これは羽根ですか?」
「ええ。天使の羽根をイメージしました」
魔法石のブレスレットは、鈍く光る銀製のやや太目の円環を土台として、鳥の羽根の様なイラストが彫られていた。
それぞれの羽根の内側には、魔法石を抑制する呪文が刻まれており、羽根と羽根のイラストの間にはそれぞれくすんだ青色の魔法石がはめられていた。
一見、散らばっている様に見える魔法石がそれぞれの羽根を繋げる役割を果たしており、羽根を一つの円環状にしていたのだった。
モニカがじっくりブレスレットを眺めていると、マキウスはブレスレットごと左腕を掴んだ。
触れた途端に魔法石が光を取り戻していったので、魔力を補充してくれているのがわかった。
「この国では、天使は『尊い者』や『愛おしい者』を意味します。
私にとって、貴女は天使そのもの」
マキウスの魔力を吸収した魔法石は、一瞬だけ青色の光を放った。
光が収まると、魔法石は海の様な青色を取り戻したのだった。
「そんな貴女だからこそ、このデザインはよく似合うと思いました」
「マキウス様……!」
モニカは頬を赤く染めると、目を輝かせてマキウスを見つめた。
マキウスもそれに答えてくれるように、優しく見つめ返してきたのだった。
そのまま、二人が見つめ合っていると、「んんんっ!」と、わざとらしい咳払いが聞こえてきた。
振り返ると、カウンターの内側には革袋を仕舞った店主がいたのだった。
「仲が良いのは構わねぇんだけどよ。悪りぃが、続きは外でやってくれねぇか?」
店主は顔を赤くして、二人から目を逸らしていた。
「す、すみません……!」
「申し訳ありません……!」
モニカたちも顔を赤面させて店主から目を逸らすと、店主は「そういや」と、話題を変えたのだった。
「そっちの嬢ちゃんが身につけるってことは、嬢ちゃんは、今回ガランツスから来た『花嫁』かい?」
「そ、そうです! あの、店主さんも……?」
「俺はちげぇが、ひいばあちゃんがユマン族人でよ。俺はひいばあちゃんの血が強いんだ」