「日々の生活や環境に問題があるわけではないんです。ただ、毎日同じことの繰り返しで、だんだん気が滅入ってきていたんです。
鬱鬱とした気分になっていたと言えばいいのでしょうか……」
人は同じことを繰り返すだけの日々だと、ストレスが溜まってきてだんだん気落ちしてしまう。
最初はストレスフリーの生活を送っていても、やがてその生活の中で不安や心配を抱き、やがて気が滅入ってしまうという話を、御國だった頃に聞いたことがあった。
モニカから詳細は聞いたマキウスは、顎に手を当てて、何やら考え込んでいるようだった。
「刺激ですか……。それなら」
マキウスは呟くと、モニカの腰の辺りに腕を回すと、身体を引き寄せた。
顔を近づけると、モニカの耳朶を甘噛みしたのだった。
「ま、マキウス様!?」
「じっとしていて下さい。顔が近いので、頭に声が響きます」
眉間に皺を寄せたマキウスは、またモニカの耳朶を甘噛みした。
「ん~!」
モニカは身を捩って離れようとしたが、マキウスの力はなかなか緩まなかった。
諦めると、マキウスの気が済むまで、そのままにしておくことにしたのだった。
マキウスとモニカがお互いの気持ちを告白した日から、このようにマキウスからモニカに甘えて、身体を密着させてくる日が増えたような気がした。
モニカがマキウスの告白を受け入れ、またマキウスもモニカに無限の愛を囁くと宣言した通り、顔を合わせる度にこれまでなかなか見せなかった笑みを浮かべ、ところ構わず甘い言葉を囁き、口説いてくるようになったのだった。
このマキウスの変わりようには、モニカだけではなく、使用人たちも驚愕していた。
さすがにマキウスの乳母だったペルラの前では怒られるからか、控え目ではあったが、それでもモニカが照れてしまう様な言葉を囁いてくるのだった。
それか、モニカから口づけされたのが悔しかったのか、男としてのプライドを傷つけてしまったのだろう。
特にマキウスはニコラや使用人たちが居ない、二人きりになる夜に、こうして甘えてくることが多かったのだった。
「ん……」
クチュと耳朶を吸われる音が聞こえてきて、心臓が飛び跳ねる。
腰に回されたマキウスの腕に力が入る。ますます強く抱きしめられて、モニカの心臓が高鳴ったのだった。
モニカ自身は恥ずかしいが、マキウスの話によると、これまではモニカが元いた世界に想い人がいると思って、ずっと我慢していたらしい。
つまり、マキウスは随分前からモニカを好いてくれていたことになる。
今のモニカと出会ってからは、さほど時間は経っていないはずだが、一体、いつからーー?
耳朶から口を離したマキウスが、今度はうなじに口づけてきた。
首筋に唇が触れた瞬間、びくりとモニカの身体に衝撃が走ったのだった。
「んっ! あっ……」
マキウスの柔らかな唇がくすぐったくて、思わず声を上げたのだった。
「くすぐったいですか?」
「くすぐったいです……」
首筋から口を離したマキウスが耳元で囁いてくる。
蜂蜜の様な甘いテノールボイスに、耳まで真っ赤になりながら何度も頷く。
すると、マキウスが漏らした小さな吐息が、モニカの耳元にかかったのだった。
「もっと、貴女の声を聞かせ下さい」
「えっ?」
鬱鬱とした気分になっていたと言えばいいのでしょうか……」
人は同じことを繰り返すだけの日々だと、ストレスが溜まってきてだんだん気落ちしてしまう。
最初はストレスフリーの生活を送っていても、やがてその生活の中で不安や心配を抱き、やがて気が滅入ってしまうという話を、御國だった頃に聞いたことがあった。
モニカから詳細は聞いたマキウスは、顎に手を当てて、何やら考え込んでいるようだった。
「刺激ですか……。それなら」
マキウスは呟くと、モニカの腰の辺りに腕を回すと、身体を引き寄せた。
顔を近づけると、モニカの耳朶を甘噛みしたのだった。
「ま、マキウス様!?」
「じっとしていて下さい。顔が近いので、頭に声が響きます」
眉間に皺を寄せたマキウスは、またモニカの耳朶を甘噛みした。
「ん~!」
モニカは身を捩って離れようとしたが、マキウスの力はなかなか緩まなかった。
諦めると、マキウスの気が済むまで、そのままにしておくことにしたのだった。
マキウスとモニカがお互いの気持ちを告白した日から、このようにマキウスからモニカに甘えて、身体を密着させてくる日が増えたような気がした。
モニカがマキウスの告白を受け入れ、またマキウスもモニカに無限の愛を囁くと宣言した通り、顔を合わせる度にこれまでなかなか見せなかった笑みを浮かべ、ところ構わず甘い言葉を囁き、口説いてくるようになったのだった。
このマキウスの変わりようには、モニカだけではなく、使用人たちも驚愕していた。
さすがにマキウスの乳母だったペルラの前では怒られるからか、控え目ではあったが、それでもモニカが照れてしまう様な言葉を囁いてくるのだった。
それか、モニカから口づけされたのが悔しかったのか、男としてのプライドを傷つけてしまったのだろう。
特にマキウスはニコラや使用人たちが居ない、二人きりになる夜に、こうして甘えてくることが多かったのだった。
「ん……」
クチュと耳朶を吸われる音が聞こえてきて、心臓が飛び跳ねる。
腰に回されたマキウスの腕に力が入る。ますます強く抱きしめられて、モニカの心臓が高鳴ったのだった。
モニカ自身は恥ずかしいが、マキウスの話によると、これまではモニカが元いた世界に想い人がいると思って、ずっと我慢していたらしい。
つまり、マキウスは随分前からモニカを好いてくれていたことになる。
今のモニカと出会ってからは、さほど時間は経っていないはずだが、一体、いつからーー?
耳朶から口を離したマキウスが、今度はうなじに口づけてきた。
首筋に唇が触れた瞬間、びくりとモニカの身体に衝撃が走ったのだった。
「んっ! あっ……」
マキウスの柔らかな唇がくすぐったくて、思わず声を上げたのだった。
「くすぐったいですか?」
「くすぐったいです……」
首筋から口を離したマキウスが耳元で囁いてくる。
蜂蜜の様な甘いテノールボイスに、耳まで真っ赤になりながら何度も頷く。
すると、マキウスが漏らした小さな吐息が、モニカの耳元にかかったのだった。
「もっと、貴女の声を聞かせ下さい」
「えっ?」