いつになく情熱的なマキウスに、モニカは自分の顔がどんどん赤面していくのを感じていた。
これまで、男とは無縁の生活を送ってきたモニカに、今夜の情熱的なマキウスは刺激が強かった。
胸の鼓動が早くなって、上手く呼吸が出来なくなる。
何か言わなければならないと言いつつも、ようやく出てきた言葉は、捻りも何もない陳腐な言葉だった。
「と、友達からじゃ駄目ですか……? 友達から始めて、徐々に恋人、夫婦になっていくってことで……」
「そうですね……。けれども、私は待てません。その間に、貴女が他の男を好きになってしまったらと思うと……どうにかなってしまいそうです」
「えっ?」と言う間もなく、マキウスはモニカの腕を強く引いた。
気がつくと、モニカはマキウスの腕の中に居たのだった。
「確か、ペリドットには、『夫婦の幸福』という意味がありましたね?」
モニカがマキウスを見上げると、マキウスは微笑んだ。
モニカの胸元で輝く花をイメージしたペリドットのネックレスをそっと指で摘む。
「貴女が私の妻であり続ける限り、私は貴女を守ると、あの日、『貴女』を知った時に、そう誓いました」
風が吹いてマキウスの長い髪が靡いた。
バルコニーの中に花のような甘い香りが広がった。
「先日の夢の後、石言葉について調べました。今も書斎にあった宝石に関する本を読んでいたところです」
マキウスが示したテーブルの上には、先程までマキウスが読んでいた本が置かれていた。
タイトルははっきり見えなかったが、「石」という単語が見えた気がした。
「ペリドットには、もうひとつ石言葉があるそうですね。『信じる心』という意味が」
マキウスはネックレスから手を離すと、今度はモニカの顎を掴み、反対の腕が腰に回された。
熱を帯びたマキウスのアメシストの様な瞳と目が合い、それに魅入りそうになる。
「貴女が私を信じ続ける限り、私も貴女を信じ続けます。
そして、騎士として、夫として、貴女を愛する一人の男として。貴方を守り、幸福にし続けると、改めて誓います。このペリドットに誓って」
モニカは目を瞑って、身を引こうとするが、マキウスに顎を掴まれ、更に腰に腕を抱き寄せられた状態では、顔を引くことしか出来なかった。
「貴女の幸福の為なら、私は何だってします。貴女に信頼される為なら、私は何にだってなりましょう。
一日でも早く、貴女に信頼されて、貴女と真の夫婦になりたいと思っているので」
マキウスは息がかかるギリギリまで顔を近づけてきたが、何かを思い出したかのように不意に止まると、そっと離れようとした。
「すみません。貴女は触れられるのが嫌でしたね。私としたことが不覚でした。申し訳ありま……」
パサリと、モニカが羽織っていたガウンがバルコニーの床に落ちた。
モニカは自らマキウスに近寄ると、マキウスの襟元を引っ張った。
背伸びをすると、目を大きく見開いたマキウスの唇に向かって。
モニカは口づけたのだった。
これまで、男とは無縁の生活を送ってきたモニカに、今夜の情熱的なマキウスは刺激が強かった。
胸の鼓動が早くなって、上手く呼吸が出来なくなる。
何か言わなければならないと言いつつも、ようやく出てきた言葉は、捻りも何もない陳腐な言葉だった。
「と、友達からじゃ駄目ですか……? 友達から始めて、徐々に恋人、夫婦になっていくってことで……」
「そうですね……。けれども、私は待てません。その間に、貴女が他の男を好きになってしまったらと思うと……どうにかなってしまいそうです」
「えっ?」と言う間もなく、マキウスはモニカの腕を強く引いた。
気がつくと、モニカはマキウスの腕の中に居たのだった。
「確か、ペリドットには、『夫婦の幸福』という意味がありましたね?」
モニカがマキウスを見上げると、マキウスは微笑んだ。
モニカの胸元で輝く花をイメージしたペリドットのネックレスをそっと指で摘む。
「貴女が私の妻であり続ける限り、私は貴女を守ると、あの日、『貴女』を知った時に、そう誓いました」
風が吹いてマキウスの長い髪が靡いた。
バルコニーの中に花のような甘い香りが広がった。
「先日の夢の後、石言葉について調べました。今も書斎にあった宝石に関する本を読んでいたところです」
マキウスが示したテーブルの上には、先程までマキウスが読んでいた本が置かれていた。
タイトルははっきり見えなかったが、「石」という単語が見えた気がした。
「ペリドットには、もうひとつ石言葉があるそうですね。『信じる心』という意味が」
マキウスはネックレスから手を離すと、今度はモニカの顎を掴み、反対の腕が腰に回された。
熱を帯びたマキウスのアメシストの様な瞳と目が合い、それに魅入りそうになる。
「貴女が私を信じ続ける限り、私も貴女を信じ続けます。
そして、騎士として、夫として、貴女を愛する一人の男として。貴方を守り、幸福にし続けると、改めて誓います。このペリドットに誓って」
モニカは目を瞑って、身を引こうとするが、マキウスに顎を掴まれ、更に腰に腕を抱き寄せられた状態では、顔を引くことしか出来なかった。
「貴女の幸福の為なら、私は何だってします。貴女に信頼される為なら、私は何にだってなりましょう。
一日でも早く、貴女に信頼されて、貴女と真の夫婦になりたいと思っているので」
マキウスは息がかかるギリギリまで顔を近づけてきたが、何かを思い出したかのように不意に止まると、そっと離れようとした。
「すみません。貴女は触れられるのが嫌でしたね。私としたことが不覚でした。申し訳ありま……」
パサリと、モニカが羽織っていたガウンがバルコニーの床に落ちた。
モニカは自らマキウスに近寄ると、マキウスの襟元を引っ張った。
背伸びをすると、目を大きく見開いたマキウスの唇に向かって。
モニカは口づけたのだった。