「使用人が来るまでの少しの間だけです。何もしませんので、一緒にいかがですか? 無論、無理強いはしません」
「あ、そ、そうですね……」
(ど、どうしようかな……)
モニカは逡巡したが、マキウスの懇願する様な顔と、ベッドの誘惑に耐えきれなかった。
「じゃ、じゃあ、誰か来るまで少しだけ」
モニカはマキウスが捲ってくれた掛布の中に入ると、その隣にマキウスも入ってくると横になった。
マキウスはごく当たり前の様に、モニカの腰に腕を回すと、抱き枕の様に身体を引き寄せた。
「何もしないって、言いましたよね……?」
「ええ。宣言した通り、何もしていません。これは貴女が寒いだろうと思って、引き寄せただけです」
「さ、寒くないので、大丈夫です……」
「それから一つ訂正を忘れていましたが、私は貴女の夫です。
彼氏の様なことをしたのではなく、貴女の夫だからしたんです。それだけは忘れないで下さい」
そう言うと、まだ寝足りなかったのか、マキウスはすぐに寝息を立て始めた。
(マキウス様との距離が近くて、これじゃあ眠れないよ……!)
すぐ目の前には、端正な顔立ちのマキウスがいた。
魅入ってしまいそうな白皙だけではなく、長い睫毛と、白に近い灰色の髪、艶やかな唇に、モニカの胸は高鳴ったのだった。
(やっぱり、マキウス様は綺麗だな……)
夢の中の人間の姿も綺麗だったが、普段の姿も同じくらい綺麗で、端麗な容姿をしていた。
男の人に綺麗というのはおかしいかもしれないが、それでも綺麗とは言わずにはいられないくらいにマキウスは美しかった。
マキウスの姉のヴィオーラも綺麗な顔立ちをした人物なので、きっと二人の父親である先のブーゲンビリア侯爵が綺麗な顔立ちをしていたのだろう。
事故で早逝してしまったと聞いていたが、一度でいいから会ってみたかった。
機会があれば、姿絵が残っていないか姉弟に聞いてみようと、モニカは思ったのだった。
緊張して眠れないかと思っていたが、いつの間にかモニカも寝ていたようで、しばらくしてマキウスを起こしにきた使用人の驚いた声で、二人は起きることになったのだった。
「あ、そ、そうですね……」
(ど、どうしようかな……)
モニカは逡巡したが、マキウスの懇願する様な顔と、ベッドの誘惑に耐えきれなかった。
「じゃ、じゃあ、誰か来るまで少しだけ」
モニカはマキウスが捲ってくれた掛布の中に入ると、その隣にマキウスも入ってくると横になった。
マキウスはごく当たり前の様に、モニカの腰に腕を回すと、抱き枕の様に身体を引き寄せた。
「何もしないって、言いましたよね……?」
「ええ。宣言した通り、何もしていません。これは貴女が寒いだろうと思って、引き寄せただけです」
「さ、寒くないので、大丈夫です……」
「それから一つ訂正を忘れていましたが、私は貴女の夫です。
彼氏の様なことをしたのではなく、貴女の夫だからしたんです。それだけは忘れないで下さい」
そう言うと、まだ寝足りなかったのか、マキウスはすぐに寝息を立て始めた。
(マキウス様との距離が近くて、これじゃあ眠れないよ……!)
すぐ目の前には、端正な顔立ちのマキウスがいた。
魅入ってしまいそうな白皙だけではなく、長い睫毛と、白に近い灰色の髪、艶やかな唇に、モニカの胸は高鳴ったのだった。
(やっぱり、マキウス様は綺麗だな……)
夢の中の人間の姿も綺麗だったが、普段の姿も同じくらい綺麗で、端麗な容姿をしていた。
男の人に綺麗というのはおかしいかもしれないが、それでも綺麗とは言わずにはいられないくらいにマキウスは美しかった。
マキウスの姉のヴィオーラも綺麗な顔立ちをした人物なので、きっと二人の父親である先のブーゲンビリア侯爵が綺麗な顔立ちをしていたのだろう。
事故で早逝してしまったと聞いていたが、一度でいいから会ってみたかった。
機会があれば、姿絵が残っていないか姉弟に聞いてみようと、モニカは思ったのだった。
緊張して眠れないかと思っていたが、いつの間にかモニカも寝ていたようで、しばらくしてマキウスを起こしにきた使用人の驚いた声で、二人は起きることになったのだった。