この広告を作ろうと思ったのはささいなキッカケで、そもそも快晴のお墓で大泣きしてしばらくは存在時自体忘れていたほどだし。
無事に快晴の三回忌を終えた帰り道。
まだいればいいと言ってくださった快晴のご家族に「来年の命日にきます」と笑顔で返事をして、手土産をいただいて車を走らせていた。
あても考えずに走らせていると、高校のそばに来てしまった。
週末に法要は行われたので、今学校にいる子は部活の子なのかもしれない。
車から出て、よしかかりながらしばらく見つめていた。
笑い声が聞こえる。
もしかしたら、イジメられている子や学校に来たくない子もいるかもしれない。
大学に入った時から3年がかりで「一級認定カウンセラー」の資格を取った。
人の心理を知りたい。杏奈は自分のような子の力になりたらしく、ゆくゆくはその道へ進むのかもしれない。私はお母さんのような人が最後の手段に出る前に助けてあげたい。そう思ってこの学部を選んだ。
勉強していくうちに事故や事件で家族を失った方々への心のサポートもできる、杏奈のように身体が弱い方や不自由な方の相談を受けることができる。イジメで学校へ来られない子だって。
私がやりたい、経験をしたからこそ出来るのではないかと思ったのがこの資格だった。
何社か面接を受けているし、逆に小さな事務所だけれど一緒にやりませんか?と仰ってくださる会社もある。
蓋が開いたから。心の叫びを自分が一番知っているから。だから私が、あの時の私のようになってしまっている人や子供を救ってあげたい。エゴではなく、救うよりも寄り添いたい。この言葉が正解だと思う。