──昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。 「5限目、始まったな。お弁当、まだ食べてない」 「そうだね。でもあたし、まだこうしてたい」 「同感だ。一緒にこのままサボるか」 「うん。あたし、授業サボるのなんて初めて」 「私もだ」 永遠に時が止まってしまえばいいのに。 美術準備室の、光が差し込む窓を見上げながら、あたしはそんな風に思った。 ーfinー