
作品番号 1574938
最終更新 2019/09/23
セルロイド・ドール ~花枯れの杜奇譚 1~
天城さくや/著
現代ファンタジー
18ページ 完
総文字数/ 9,860
ランクイン履歴:
総合:66位(2019/09/23)
現代ファンタジー:28位(2022/08/12)
春。夏。秋。冬。
四季の狭間は、ひどく衝動に駆られる。
誰かを。誰でも。欲しくなって、飢えて。
抑えが利かなくなるあたしを
由伊はひとときも離さず、鎮める。
声にならない声を上げ続けて、あたしは狂う。
壊れる。呑まれる。
どこかしこも、足の先まで由伊に絡めとられても。
まだ。だめ。ああ。このまま。
おねがい、あたしをころして。
四季の狭間は、ひどく衝動に駆られる。
誰かを。誰でも。欲しくなって、飢えて。
抑えが利かなくなるあたしを
由伊はひとときも離さず、鎮める。
声にならない声を上げ続けて、あたしは狂う。
壊れる。呑まれる。
どこかしこも、足の先まで由伊に絡めとられても。
まだ。だめ。ああ。このまま。
おねがい、あたしをころして。
- あらすじ
- 石動の里が絶え、五百有余年。変わらずに杜(もり)はそこに在った。氷凪の不老の血を受け継ぐ、ひなせと由伊にも兆候が現れ、二人は人ならざる者へと変わってゆく。理(ことわり)を外れて生きる二人の哀切の物語・・・・・・。