「あれは……」
「またあとでだ。飯食うぞ」
言い訳をしようと口を開いたら、白蓮さんがようやくやってきてさらに誤解を招くような発言を被せる。
「あとってなんですか!?」
「なんだ、待てないのか?」
精いっぱいの反論もあっさりかわされ、しかもどんどん窮地に追い詰められている気さえする。
「おふたりは本当に仲がよろしいんですね」
ちゃっかり鬼童丸さんの隣に座っている雪那さんが妙にご機嫌。
ずいぶん感情のわかりやすい雪女だこと。
「あぁっ、これこれ。本当に彩葉さまだ……」
私は困惑ばかりなのに、和花さんになぜか感動されて妙な気持ちになる。
「そうですね。昔のままです」
勘介くんまでが続いた。
ということは、前世の私と白蓮さんもこんな感じだったということ?
からかわれているところを感動されても困るが、妙に皆が感慨深い様子なのでそれ以上反論できなくなった。