「白蓮さんのお部屋はどちらですか? 私、呼びに行ってきます」
「先ほど彩葉さまがいらっしゃったお隣の部屋です」
「わかりました。お茶も用意しておいていただけますか?」


和花さんに教えられた私は、お茶のお願いをしてから廊下を戻っていった。
そして、閉じている障子の前に膝をつき、声をかける。


「白蓮さん、お食事ですよ」


しかし返事がない。


「白蓮さん、入りますね」


深く眠っているのかもしれないと、一応声かけてから障子を開ける。

すると部屋の真ん中に敷かれた布団で眠りこくっている彼を見つけたので、そばまで行き正座する。