ニヤリと笑う白蓮さんと鬼童丸さんの立場が逆転。
「はい」と素直に返事をした鬼童丸さんは、肩を落として出ていく。
「白蓮さんも食べますよね?」
「おぉ、頼む」
勘介くんが私に『行かないで』という視線を送っているのには気づいていたが、いったん台所にプリンを取りに向かった。
大広間に戻ってくると、おそらく鬼童丸さんの見送りに行った雪那さんはおらず、勘介くんはなんと白蓮さんの膝の上にいた。
まるで親子のようだ。
「どうされたんです?」
「あぁ、ちょっとな」
白蓮さんはあいまいに濁して、勘介くんを解放した。
すると食べ終わっている勘介くんと和花さんは出ていってふたりきりになった。
「プリンは見たことはあるが食べるのは初めてだ」
「今日は豆乳で作ったのでさっぱり目です。でも豆吉くんの届けてくれる豆乳が濃厚なのでかなりいい感じにできました」
私が説明すると、彼は口に運んでいる。