大広間には、街に下りている白蓮さん以外が集合して早速食べ始める。


「プリンっておいしい。トロトロ！」


和花さんは気に入ったようで、至福の表情を浮かべている。


「うんまー」
「勘介はなんでもそれだな。もう少し別の言い方はないのか？」


鬼童丸さんに突っ込まれている勘介くんだけど、耳に入っているのかいないのか、返事もせずに食べ続ける。
勘介くんもプリンを気に入ったようだ。

相変わらず私を警戒しているような雪那さんは、白蓮さんがいないせいか、私と鬼童丸さんの間に陣取る。
私たちが隣同士に座るのが気に入らないらしい。

ブレない彼女だけれど、黙々と食べ進んでいるので嫌いではなさそうだ。


「白蓮さま、ひとりだけ蚊帳の外だったと知ったらあとで怒るだろうな」


鬼童丸さんが漏らす。


「それじゃあ白蓮さまの分も食べちゃいましょう。そうすればわかりません」


勘介くんが平然とした顔で反応しているものの、鬼童丸さんは苦笑している。