食事のあと器を下げに行くと、やはり丼が三分の一ほど残っていた。


台所に戻ったあと、勘介くんを捕まえる。


「ね、勘介くんっておやつ好き?」
「おやつですか!? 人間がご飯とご飯の間に食べる食事のことですよね」


一度もおやつの時間がなかったので習慣がないと思っていたが、おやつの存在は知っている様子だ。


「いつものような食事ではないんだけど、間食ね。ご飯とは違うデザートのようなものを食べたりするの。興味ある?」
「ありますとも!」


食いしん坊の勘介くんは目が輝いている。


「それじゃあ、作ってみようか。あとで手伝ってもらえるかな?」
「はい!」


元気な返事をもらったところで自室に戻り、なににしようかあれこれ考えだした。