翌日から、行動開始。
「河太郎くん、お昼ご飯ですよ」
まずはひと言でも言葉が交わせたらと思いきり笑顔で話しかけたのに、彼はにこりともせず食事を受け取って部屋に入ってしまった。
「うーん」
「話せませんでしたか?」
「そうですね。難しそうです」
鬼童丸さんと顔を見合わせて眉をひそめる。
子供が興味がありそうなことって……。
人間と同じかどうかはさっぱりわからないが、あれこれ考えを巡らせ始めた。
今日の昼食は鶏のつくねどんぶりと、豆吉くんが配達してくれた豆腐で、お味噌汁を作った。
つくねはちょっとマヨネーズを加えて練るのが裏技。
こうすると柔らかくなる。
「うんまー」
勘介くんは相変わらずの食欲で、見ているこちらも顔がほころぶ。
河太郎くんもこのくらいモリモリ食べてもいいお年頃ではないのかな?
彼の食事はいつも残っている。