いつもの時間、いつもの帰り道。いつも通り電車に乗って、まっすぐ家に帰る。
毎日、なにも変わったことが起こらない日々。一緒に帰るほど仲のいい友達もいないし、特にやりたいこともない。
変化がなさすぎて退屈だと思うこともあるけれど、だからといってなにか変えたいとも思わない。
退屈でも、おもしろくなくても、毎日は勝手に過ぎていく。ただその流れに身を任せていればいい。結果が決まっていることに抵抗するのは、疲れるだけだから。
変わりたいなんて、思ったこともなかった。
このときのわたしは、なんの疑いもなく、そう思っていたんだ。