「やっと、会えた……」
この時を、待っていた。
たった一週間が一生にも思えるくらい、長い待ち時間だった。
ーーきみの声が聴きたい。この気持ちを伝えたい。
ずっと、願っていた。
こんなに必死になにかを願ったのは、初めてだった。
だけど同時にーー、
もしかしたら、きみは、目を覚ましたくないんじゃないか。
目を覚ましたら、前よりもっと辛い現実と向き合って、もっと苦しまなきゃいけないんじゃないか。
それを願うなんて、残酷なんじゃないか。
そう思った。
だけど、それはきっと違う。
わたしが心配しなくても、きみは、前を向ける人だから。
『いまは好きなことを全力でやりたい』
そう言ったきみを、強いと思った。だけど強さだけじゃなかった。その答えを見つけるまで、きみは嫌というほど苦しんできたはずだった。
そして、いまも。
どんなに明るい人だって、いつも前向きでいられるわけじゃない。そんな人はいない。たまには後ろを向くことも、逃げ出したくなることだって、きっとある。
だけどそれでも、きみは前を向いて、笑うんだ。
それは、わたしにはない強さで、わたしにはきみが太陽みたいに輝いて見えたんだ。
いつの間にか、こんなにも惹かれて、もっと近づきたくなるほど。