ーー広瀬くんが、目を覚ました……?
だけど、連絡はないし、広瀬くんのお母さんも見当たらない。
それより、広瀬くんはどこにいるの……?
「あ、あなた!」
呼ばれて、ハッと振り向いた。
見覚えのあるお団子頭の若い看護師が、落ち着かない様子で言った。
「あなた、広瀬さんのお友達よね?」
「は、はい、そうですけど」
わたしは戸惑いながら頷く。
ドクン、ドクン、ドクンーー。
なんだろう、この感じ。
「いなくなったのよ」
と、看護師が重々しく告げた。
「さっきから探してるんだけど、どこにもいないの」
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