「……あたしなりに、反省したの。叩いたこと、悪かったと思って。あたし、これくらいしか、できることないから」

それにーー

「あたし、とっくに告白して振られてんの。友達だからごめんって、ハッキリ言われた。ショックだった。あたしが誰より慧のことわかってる自信あったし、ずっと近くにいたのに、なんであたしじゃダメなのって。そしたら、あんたが現れて、一緒にいるとこ見たらムカついて、邪魔してやろうと思った。なのに」

なのに、全然ダメだった、と乃亜さんは言った。

「あんたすぐ逃げるくせに、意外と根性あるんだもん。慧のこと、本気なんだって、知った。違いを知っても、それでも必死にわかろうとしてるんだって」

「乃亜さん……」

「もちろん、慧のこといちばん理解してるのはあたしだけど。それは譲らないけど」

でもーー、

「いま、慧のことを支えられるのは、あんたしかいないと思う」

「……っ」

1週間。乃亜さんもたくさん考えて、そう言ってくれたんだ。

ーーわたしが、広瀬くんを支える。

そんな大きなことを言える自信はないけれど、でも、わたしはこれからも、きみのそばにいる。それだけは、変わらない。