ツキが不安にならないように、膝の上に乗せたまま撫でてもらうことにした。
最初に堀田さんがツキの体に触れるとピクリと反応を見せたけど、警戒心を見せることもなく大人しくしていた。
そのあとは中野さんも背中や額を撫で、彼女たちは交代で何度もツキのことを撫でた。
「写真撮ってもいい?」
「いいよ」
「じゃあ、私も。ツキちゃんの写真、ツイッターに載せてもいい?」
「うん、嬉しい。あとで見るね」
堀田さんがスマホを出すと、ツキは状況を察するように私の膝からラグの上に移動してリラックスしたような姿を見せてくれたから、ふたりとも大喜びで何枚もの写真を撮った。
それを三人で見ながら、さらに話が弾んだ。
「来週から夏休みだけど、受験生にはつらいよねー」
「今月で引退だし、勉強漬けの毎日になるね」
「せめて、夏らしいことしたいよ! 海に行くとか、ディズニーとか! それがダメなら、花火大会かお祭りでもいいから!」
切実な顔で訴えた堀田さんを見ながら、昨夜のクロとの会話を思い出した。
『明日千帆から誘ってみればいいよ』
昨日はその言葉に対して無理だと言ったのに、なぜか今なら誘えるような気がして、ちゃんと考えるよりも先に口を開いていた。
最初に堀田さんがツキの体に触れるとピクリと反応を見せたけど、警戒心を見せることもなく大人しくしていた。
そのあとは中野さんも背中や額を撫で、彼女たちは交代で何度もツキのことを撫でた。
「写真撮ってもいい?」
「いいよ」
「じゃあ、私も。ツキちゃんの写真、ツイッターに載せてもいい?」
「うん、嬉しい。あとで見るね」
堀田さんがスマホを出すと、ツキは状況を察するように私の膝からラグの上に移動してリラックスしたような姿を見せてくれたから、ふたりとも大喜びで何枚もの写真を撮った。
それを三人で見ながら、さらに話が弾んだ。
「来週から夏休みだけど、受験生にはつらいよねー」
「今月で引退だし、勉強漬けの毎日になるね」
「せめて、夏らしいことしたいよ! 海に行くとか、ディズニーとか! それがダメなら、花火大会かお祭りでもいいから!」
切実な顔で訴えた堀田さんを見ながら、昨夜のクロとの会話を思い出した。
『明日千帆から誘ってみればいいよ』
昨日はその言葉に対して無理だと言ったのに、なぜか今なら誘えるような気がして、ちゃんと考えるよりも先に口を開いていた。