夜が待ち遠しかった私は、約束の時間よりも早く公園に着いた。
まだクロの姿は見えなくて、ベンチに腰掛けながらキョロキョロしてしまう。
いつもはだいたい彼の方が早いから気がつかなかったけど、この時間には思っていた以上に人が来ることがなくて、広い公園のベンチにひとりでいるのは少しだけ心細かった。
「千帆!」
それから少ししてクロが現れ、「今日は早いな」と笑った。
時計を見ると針が約束の時間ぴったりを指していて、少しくらいは早く来てくれるかと思っていたからなんだか残念な気持ちになったけど……。
「もしかして、なにかいいことでもあった?」
投げかけられた質問で昼間のことを思い出し、ベンチに座る彼を見ながら口を開いた。
「うん! あのね、今日はちゃんと話せた!」
「本当に!? すごいな、千帆!」
本当は堀田さんがきっかけを作ってくれたけど、それでも以前よりもずっと前を向けていたと思う。
クロもそれを感じ取ったのか、満面に笑みを浮かべて続きを促してきた。
数時間前にツキに散々話した内容だけど、まだ何度だって話したい。
だから、期待が混じった彼の瞳を真っ直ぐ見つめながら自然と笑顔になり、そのまま昼間のことを話し始めた。
まだクロの姿は見えなくて、ベンチに腰掛けながらキョロキョロしてしまう。
いつもはだいたい彼の方が早いから気がつかなかったけど、この時間には思っていた以上に人が来ることがなくて、広い公園のベンチにひとりでいるのは少しだけ心細かった。
「千帆!」
それから少ししてクロが現れ、「今日は早いな」と笑った。
時計を見ると針が約束の時間ぴったりを指していて、少しくらいは早く来てくれるかと思っていたからなんだか残念な気持ちになったけど……。
「もしかして、なにかいいことでもあった?」
投げかけられた質問で昼間のことを思い出し、ベンチに座る彼を見ながら口を開いた。
「うん! あのね、今日はちゃんと話せた!」
「本当に!? すごいな、千帆!」
本当は堀田さんがきっかけを作ってくれたけど、それでも以前よりもずっと前を向けていたと思う。
クロもそれを感じ取ったのか、満面に笑みを浮かべて続きを促してきた。
数時間前にツキに散々話した内容だけど、まだ何度だって話したい。
だから、期待が混じった彼の瞳を真っ直ぐ見つめながら自然と笑顔になり、そのまま昼間のことを話し始めた。